Job ID : 1043

日本語の早期上達が日本企業への就職のカギ

インテリジェンス

 

(左から3人目が大竹航ベネッセi-キャリア取締役)

 

今回、取材に伺ったのは、留学生の就職支援事業を展開されている株式会社ベネッセi-キャリア取締役の大竹さんです。人材大手の株式会社インテリジェンスと教育大手の株式会社ベネッセホールディングスが合弁で立ち上げた企業であり、現在留学生支援にも取り組んでいます。

人材業界をリードする存在として、留学生に向けてどのような取り組みをされているのか、そして留学生の就職事情はどうなっているのかという現状をお聞きしたいと思い、取材させていただきました。

日本企業の採用難と留学生増加を背景に事業を立ち上げ

近年日本企業は優秀な人材が確保できておらず、またアジアを中心に海外進出を進めており現地の言語・風習に対応できる人材を欲しているという状況にあります。しかしこのようにニーズがありながらも優秀な留学生でも日本での新卒入社に苦労している(新卒入社できたのは約3割程度)という現状があり、そのギャップを埋めるため事業を立ち上げたとのことです。インテリジェンスが日本人新卒紹介事業を立ち上げた2012年に留学生をはじめとした外国人向けの新卒採用事業を立ち上げたとのことでした。

留学生の推移

画像出展:http://www.spc.jst.go.jp/experiences/education/education_1302.html

 

ASEANの学生に重点

 

本事業では、ターゲットをASEANの学生を中心としています。日本に来る留学生の大半は中国人なのですが、漢字圏の学生は既存の日本の就活サービスを利用できていることが多いこともあり、漢字に馴染みがなくより就活で困っている学生の支援に注力することに。特にその中で最も大きな割合を占めるASEANからの留学生(留学生全体の10分の1に相当する)を集中的にサポートすることに決めたとのことでした。

さらにASEANの学生は理系の割合が6割程と高く、理系人材が不足している日本では貴重な人材になりうるとのことでした。

 

留学生1人に1人のエージェントをつけ最適な仕事探しをサポート

 

ベネッセi-キャリアの新卒エージェントには2つの特徴があるそうです。

1つ目は、留学生の人材紹介に限っては1人のエージェントが学生と企業両方を担当していることです。日本人向けの紹介サービスでは、学生側の担当者と企業側の担当者とが別々です。しかし留学生のマッチングを行う場合、企業側と学生側の担当者間での情報交換が発生すると、日本語能力の詳細なレベル感やパーソナリティの伝達に誤解やズレが生じる可能性があります。ベネッセi-キャリアのシステムでは、1人のエージェントが双方を直にみており、学生の嗜好と企業の求める人材像を把握しているため、より満足感のあるマッチングが可能になると期待されています。

 

2つ目は、留学生の特殊性に通じていて、個別にきめ細かく対応ができる点です。留学生事情に精通した新卒エージェントが、日本語能力や宗教の問題について配慮することで留学生と企業をスムーズにつないでいます。例えば、履歴書に日本語能力検定1級と書かれてもどれくらいの日本語力なのか企業の方は実感が湧きませんが、経験のあるエージェントが説明することで不安を解消することができます。このように双方に対して本来不要である不安感を取り払うことで、本質的な能力、人間性を看た採用につなげることができます。

 

agent

 

新卒エージェントの役割

画像出典:https://www.inte.co.jp/news/2015inte/20150723.html

 

また、新卒エージェントのサービス以外にも、ASEANの留学生と企業をつなぐ就職フェア(https://www.facebook.com/ASEAN-Job-Fair-2016-767624083321066/timeline/)

の開催を行っており、昨年は約500人の留学生が参加したそうです。

ASEANの学生に限定することで、一般の留学生向け就職フェアのように中国人に委縮することがなく、満足度の高いものになっているそうです。

現在就職活動中のASEANの学生にはオススメです!

 

 

事業運営の中で気づいた企業の求める日本語力の高さ

 

大竹さんによると、留学生の受け入れ数は右肩上がりに増えているとのことでした。

しかし、日本語が話せないという言語の壁がまだまだ高く、採用後のマネジメントの不安などは日本企業が外国人採用に積極的になれない原因となっているそうです。

これを受け、数年前から国内で社内の公用語に英語を掲げるなど、企業内でグローバル化への対応が行われているそうですが、未だに英語を話す職場環境になっている企業はそこまで多くはないとのことでした。

よって、日本語が話せる留学生は他の留学生に比べ日本企業にとってかなりの強みをもっていることになり、そのような学生が増えれば日本の留学生の採用率は大きく改善されるだろうとおっしゃっていました。

 

留学生の就活の問題点

 

大竹さんのお話によると、ASEAN留学生の就活に関する最大の問題は日本語力不足とのことでした。就職活動の最初のステップである求人媒体からの応募でさえ日本語でエントリーシートが書けず応募ができない留学生が多くいるのが現状だそうです。

また、日本の就活マナーが身についていないという問題も深刻だそうです。日本では時間通りに行動することや身だしなみをしっかりとすることなどは就活では暗黙の了解として浸透していますが、海外では5分や10分の遅刻が当たり前であったり、どんな髪型をしていても何も言われないところがあるなど日本とは常識が違うところが多々有ります。日本の就活マナーが身についていない留学生はそのまま自国での振る舞いを就活でもしてしまい、それが企業側の評価を下げる一因となってしまっているようです。

留学生は日本の就活マナーをしっかり学ぶことが重要であると大竹さんはおっしゃっていました。

 

 

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画像出典:http://www.disc.co.jp/uploads/2013/10/201310_gaikokujin_kigyou_full.pdf

 

これらの問題の具体的な解決案としては、留学生が就活よりもっと早い時期から積極的に自国のコミュニティー以外で日本人と交流をとることが考えられるとのことでした。

日本人と交流することで、日本語を話す機会と日本文化に触れる機会が強制的に増え、日本語力も日本のマナーも学ぶことができます。

また、取材に伺ったインテリジェンスさんでは、留学生一人一人にエージェントが付き日本の文化や常識を親身に指導するといったサポートにも注力しているとのことでした。

 

日本人との交流を増やし日本語力を向上し就活準備完璧に

ここまで述べてきたように、日本企業への就職の最大のカギは日本語力の向上です。大竹さんのお話にもあったように、留学生の方は母国の友達を作って固まる傾向が強く、なかなか日本語力が向上しにくくなってしまっています。そして就活が近づいてから急遽対策するも時すでに遅く就活に失敗してしまいます。

このような失敗を避けるためにも、早期から日本人の友達を作って日本語を日ごろから訓練して就活を乗り切りましょう。

 

ベネッセi-キャリアでは、ベネッセのベルリッツが日本語検定対策に注力している強みを生かし、留学生の語学面でのサポートを今後強化していくそうです。

そうすることで、日本語の壁を越えて日本企業に就職できる留学生を増やしていき、留学生を採用する企業と留学生の双方を増やしていこうと考えているそうです。

 

ベネッセi-キャリアのサポートも利用しながら日本語力を鍛えていきましょう!

 

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次回は留学生のアルバイト事情についてインテリジェンスさんにお伺いしようと思います。

乞うご期待!

(文責:JapanWork    JapanWorkの詳細はこちらから)

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